SKSカービン

SKSカービン

このライフルは、ソビエト連邦が自国軍の近代化を推し進める過渡期に生み出された。
第二次世界大戦後、モシン・ナガンを主力とする軍の近代化を求めていたソ連は、第二次世界大戦時から銃器設計を手掛けてきたシモノフの作った半自動小銃を、歩兵用自動小銃として採用しようと考えていた。
これはバッドストックからハンドガードまで一体化した木製ストックを備えた古いデザインのライフルだったが、当時としては一般的なライフルの形態であり、これまでのモシン・ナガンに比べれば取り回しも容易だったため、軍はこのカービン銃の採用を決定した。
ソ連本国以外の幾つかの国でもライセンス生産されたが、既に時代はフルオート射撃が出来る多弾数のアサルトライフルが主流であり、フルオートが出来ない、出来たとしても反動の制御が難しいストレートストックのSKSカービンは、完成した時点で既に旧式化していた。
そのわずか2年後、軍はシモノフの後輩に当たるミハイル・カラシニコフ率いる設計チームが作り上げたAK-47を採用、SKSカービンは二軍火器となり、余剰分は諸外国へと供与、売却された。
これは、もちろんSKSカービンの性能が極端に劣っていたというわけではなく、それは今もSKSカービンのコピー品が世界中で生産されていることからもわかる。
諸外国では、7.62×39mm弾を使いながらセミオートでの精度がそれなりに高く、AKと弾薬が共有出来るため、市街地のような短距離で、速射も行える簡易狙撃銃として使われた。
また、アメリカではライフル弾を使用する銃でありながら、銃、弾薬ともに値段が安いことから人気があり、M4A1のような伸縮ストックやSVDを模した肉抜きストックなどのオプションが多数販売されている。

AK-47

AK-47

AK-47は7.62×39mmの口径を持つ銃で、実包は30発入りの箱型弾倉(バナナ型といわれることもある)、または75発入りのドラム型弾倉に収められている。
一度弾を込めて発射すると、発射時に発生する高圧ガスを銃口手前から引き込んで、重いピストンを後方に押し下げ、その先にある部品が自動的に次の弾を込めるようになっている。
この射撃と送弾を連続的に行うことにより連射が可能となり、AK-47は一分間に600発以上の速度で射撃ができる。
AK-47は当初、機密扱いの武器であったため、兵士は覆いを被せて持ち運んでいた。
弾の威力や信頼性の点で当初から強力な銃ではあったが、改良は常に行われており、西側ではAK-47を生産時期と特徴からI型からIII型まで分類している。
このAK-47は、更に後のAKMに発展する。

AKM

AKM(АКМアカエーム;Автомат Калашникова модернизированныйアフタマート・カラーシュニカヴァ・マデルニズィーラヴァンヌィィ:「改良型AK」)はAK-47を改良した銃で、基本構造はAK-47と同様の銃である。
ただし、銃の本体部分(フレーム)が従来は削り出し加工で製造されていたのに対し、プレス加工を多用し、生産性を大幅に高めると同時に軽量化にも成功している。
また、AK-47の傾斜した銃床(銃の肩に当てる部分。
ストック)が命中精度を下げていたため、AKMではこの角度を直線的に改めて(直銃床)精度を高めている。
さらに、銃口(マズル)部分の先を斜めにしてマズルブレーキとし、発射時の反動で銃口が上に向かないように改良されている。
普通は近代改修化すると小口径高速弾化し、ストッピングパワーが弱くなるところであるが、AKMはAK-47より1.8cmほどバレルが長くなっているため、近代改修化されたにもかかわらず多少だがストッピングパワーが増している。
そのため、紛争地域ではAK-47よりコントロールのしやすいAKMが好まれる。

AKM

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